夢があたしを追いかけてくる。
何度も、そう、何度も何度も、引き離したと思っても性懲りもなくまた追いかけてくる。
逃げても逃げても夢は覚めない。
迷宮をさ迷うようにあたしはいつまでも夢の虜のまま。
けして馴れ合ってはいけないのに、やがてここが現実とすら思えてくる。
目が覚めるべき場所だと。
優しすぎる現実は夢。
泣き叫ぶ夢が現実。
どちらかを選べと言われたら、それでもあたしは泣き叫ぶ現実を選ぶだろう。
夢はいつか覚めてしまうから。
そうでなければ、永遠に見続けられる夢の中にあたしを閉じ込めておいて。
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