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聖封神儀伝専用 王様の耳はロバの耳

「聖封神儀伝」のネタバレを含む妄想小ネタ雑記。

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3-4-2(宏希篇第4章「見るな!」2)

どうなるんだろう、ついにここまで来ちゃったよ!
迷宮の中に眠るキルアスの亡骸。
そこでの役割も全部ばらして、ヨジャもいるし葵もいるし、もうここクライマックスじゃない?
4章の途中だけど、ここで完結するんじゃない?
って思ってたんだけど、まさかの葵もとい炎暴走。
久しぶりの暴走現象に歓喜して事の成り行きを見ていたら、なんと、叶えたかった部分全部たどって2節の幕を閉じました。
・キルアスの亡骸を消したかった。
・茉莉との契約のやり直しをどこかでしなきゃならない。
・周方王の剣を風環法王の正式な武器にしたかった。
・メディをおとりに使いたかった。
・ラシーヌを少しでも動かしたい。
・もしここで幕を閉じないのであれば、次は戻るしかないのでは?

いや、炎様、見事です。
貴女の暴走のお蔭で、すべてが入りました。

で、次の貴女の話もなんとなく見えてきたよね。
炎の個性が強いのはわかる。
彼女は欲しいものに貪欲だ。情が深く、執着が強い。
だからこそ、ねぇ、葵、君、ほんとに呑まれてるの?
君がすべてを手放して炎に体を乗っ取られるのはまだまだ先の話だったはずなんだけど、君は、どこにいるの?
はじめから炎でした、なんてことじゃないよね?
いまいち科野葵が見えてこない、わからないという状況なんだけど、自分がない状態が続きすぎて、彼女という人が何を考えているかよくわからない。
樒や桔梗から見た葵は、形式通りの姐御肌で運動神経抜群のリア充女子高生なわけだけど、葵自身の中に飛び込むと、水の中に飛び込んだように何もないんだ。
水と、差し込む光だけで、魚も何も泳いでいない。
何もいない。
まさか本当に、炎が葵をやっている、なんてことは、ないよね?
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風&炎(幼い頃の入浴について)

炎「そういえば、お前が小さい頃一緒に風呂に入ったことがあったよな」


風「えっ(記憶にない。一生懸命探すもない)」


炎「まだとっても小さかったときのことだから覚えていなくても仕方がない。お前はこーんなにちいさくて、ねえさま、ねえさまと……何を赤くなってるんだ? 今なんて入浴どころかもっと好き放題あれやこれやとしてるじゃないか」


風「ちょっと、炎姉さん! こんなところで!」


炎「いいじゃないか、作り話なんだから」


風「えっ、」


炎「何を期待してるんだ。たとえ兄弟と言えど、このご時世に法王が一緒に風呂に入ってやるわけがないじゃないか。ん?なんだ?そんなに期待したのか?ん?」


風「……(どんっと炎を壁に押し倒して)なら今日は、一緒に入りましょうか。背中、流して差し上げますよ」


炎「あ、ああ(どぎまぎして赤くなる炎)」

風&炎(なんで指輪しないの?)

Message body


風「ねぇ、何で指輪しないの? 首にかけるのはひとつだけでいいじゃない」


炎「……ああ、これか? これはな……(自分の分をはめて見せる)ゆるいからだよ! そうだ、いつか言ってやろうと思ってたんだ。お前、一体どういうつもりでこの大きさにした? どう見てもお前の指輪より太いだろう?」


風「えっ、ああ、握ったときの感触? 自分のは自分の指に合わせて作ったし」


炎「そうか、お前はオレの指がこんなにぷにぷにだというんだな?!」


風「柔らかくて握り心地よかったから」


炎「オレの指はこんなに浮腫んでないっ! いくら夕方から夜だったとはいえ、失礼なっ」


風「わかったわかった。サイズ調整してあげるから、貸してごらんよ(炎の首からチェーンをはずし、指輪を抜き取る。何気なく炎の左指にはめて)ああ、ほんとだ、これじゃあすぐに抜け落ちてしまうね。それじゃあ、指のサイズ覚えておきたいからちょっとかして。(炎の指先を口で食む)(赤面する炎)ん、わかった。これくらいね」


炎「お、お前は、お前はしないのか、これ……(キースの指輪の方を手にして)」


風「二人でお揃いのつけてたら、怪しまれるんじゃない?」


炎「でも、チェーンに通して首にかけるだけでも……」


風「それは君が持っていて(炎の手を押し止める)」


炎「わかった」


 がっかりしたような炎。


 どうして受け入れなかったのか、後になってからわかったことがある。あれはキースが贈ったものであって、おれが贈ったものではなかったから。風であるおれは、表だって炎に指輪を贈ることもできない。


 だからといって、キースのイニシャルが入った指輪で満足できるほど、もうおれは純粋にキルアスだけではなくなっていたんだ。


だから、この後、次第に炎の左手の薬指に光る指輪が鬱陶しくて仕方がなくなっていった。 


カインの本音(3-3-6)

茉莉、というかカインが予想外なことを言い出した。
 え、そっち……?

聖がいなくなった時の兄弟たちの反応

聖がいなくなった時の兄弟たちの反応。

育「魂は輪生環をくぐっていないから、まだ生きているよ」(育様、そこですか?)

海「あらあら、いなくなったの? 心配ねぇ」(でも積極的に探す気配はない)

龍「……」(またか、と思いつつ、これ以上甘やかすわけには、いやでも心配ではあるが、いやしかし甘やかすわけには……【葛藤】)

炎「聖がいなくなった? 宿蓮、おれちょっと探しに行ってくる! 玄熾! 玄熾はいるか!?」(速攻飛び乗って探しに行く)

麗「は? 聖がいなくなった? それが何か僕に関係あるの?」(お伝えしてすみませんでした)

鉱「なんだって?! そいつは心配だ、マイスイート! 俺様が今すぐ見つけ出してやるぜ! 秀稟、カモーン!!」(速攻飛び乗って探しに行こうとするが、秀稟は買い物中で不在だったりする)

風「あの子はまた、人を試すようなことをして! 龍兄さんが叱らないなら、いいです。僕がちゃんと言って聞かせますから!」(バタバタと探しに出る)

統仲王「何? 聖が行方不明だと? パドゥヌは何をしていたんだ。探せ! 傷一つでもついていたら許さぬぞ!」(でも自分は政務優先)

愛優妃「あの子が行方不明に? 大丈夫よ。私にはあの子の居場所くらい、ちゃんとわかっているから。ほら、ここよ、ここ」(闇獄界製GPSと神界上空レーダーにより、すでに居場所が壁面に映し出された地図に赤く点滅している)

 聖が愛情を試しちゃう理由が、なんとなくわかる。
 一番深くて重い愛は、愛優妃だったということを、聖が知ることはない。
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和泉有穂
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自己紹介:
ユジラスカの館で「聖封神儀伝」を連載しています。
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