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聖封神儀伝専用 王様の耳はロバの耳

「聖封神儀伝」のネタバレを含む妄想小ネタ雑記。

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クリスマス・イブは

詩音の誕生日です。

おめでとーーーっvvv

 

といったところで、実は詩音本人はあまり喜んではいないのです。

それはお母さんの命日でもあるから。

何でなくなったのか設定忘れてしまったけど、そうなのです。

 

 

維斗「ならいっそその設定撤回してあげたらどうですか?」

 

 えー。だって、その辺は長年培った妄想の種でもあるわけだし・・・それに、お母さんがケーキ作ってる最中に倒れなければ、お母さんをしのんで詩音が自分でお菓子作りはじめることもなかったと思うんだ。

 

 ほら、そうすると維斗の大好きなチョコチップクッキーも食べられなくなるよ。

 

維斗「・・・それは・・・嫌ですね」

 

 ・・・こいつ、チョコチップクッキー食べたさに、あっさり詩音の不幸そのままにしたよ・・・うわぁ、ひとでなし。

 

維斗「ひとでなしとはなんですか! ひとでなしとは!! 僕はこれでも詩音のことをそれなりに血のつながったおばさんとして考えてあげてるんですよ」

 

 チョコチップクッキー食べたいがためにね。

 

維斗「それのなにが悪いって言うんですっ。詩音のチョコチップクッキーは絶品なんですよ!! そもそもチョコチップクッキーのおいしさがわからないあなたになにがわかるっていうんですっ」

 

 いや、別にチョコレートケーキのおいしさを知ってればわたしは十分だから。クッキーとかもっさりしててあまりすきくないんだよね。

 

維斗「キャラの好みを真っ向から否定するだなんて・・・この人作者失格じゃ・・・」

 

 なにか?

 

維斗「いいですか! 僕は断固として戦いますよ!! 僕たちの明るい未来を掴み取るために!!!」

 

 僕たちって、維斗と詩音二人? それとも聖封伝の皆さん全員?

 

維斗「も、もちろん・・・守景さんたちも含めてですっ」

 

 ふぅん。まぁ、勝手に一人で戦ってたら?

 わたし、あんた以外はみんな好きだからvvv

 

維斗「・・・最低だ・・・格差やらいじめやらが問題視されてるこの時代に、堂々とこの発言・・・」

 

 昔バトンでお気に入りのキャラは? の問いに「工藤維斗」って答えたら、あんた死ぬほど嫌がってたじゃん。

 

維斗「そういう偏った愛情は作者からはいただきたくないんですっ」

 

 じゃあ、誰からならほしいわけ?

 ①詩音

 ②樒

 ③星

 

維斗「・・・なんで三択なんですか。それも夏城君の名前が入っているのはなぜですっ?」

 

 いや、ほら、逃げ道ほしいかなって思って。

 

維斗「逃げ道? 僕に夏城君を巻き込んで、うら若い女性の皆さんがこよなく愛するそっちの世界にいけと?」

星「(寒気)・・・工藤、作者との喧嘩に他人巻き込むなよ?」

維斗「当たり前ですっ。よりにもよって誰が夏城君なんかと一緒にそんな世界にいきたいと思いますかっ」

 

桔梗「(こそっと)ねぇ、葵ちゃん、知ってる? ツンデレの人って、いってることと思ってることが逆らしいわよ」

葵「つまり、工藤は夏城とそっちの世界にいきたいと・・・」

光「まぁ、もとが統仲王だしね。なんでもありでいいんじゃないの?」

 

維斗「ちょっ、待ってください!! 統仲王にその気はなかったですよ!! 統仲王は愛優妃だけだったんですからっ!!! てか、何でもありは麗だったでしょっ!!?」

 

全員(←いつのまに?)『ふーん・・・』(最後の一言は聞こえていない)

 

樒「詩音さん、工藤君ああ言ってるからそろそろ出てきてあげたら?」

維斗「えっ? ちょ、何でよりによって守景さんがそんなこと・・・」

詩音「何でって、だって樒ちゃんは夏城君子か見えていないんですもの。牛乳瓶底眼鏡の七三分けが目に入ってないのは当たり前でしょう?」

 

維斗「・・・し、詩音・・・。し、仕方ないですね。そこまで言うなら、いいですよ。別にここで選んだからって将来結婚しなきゃならないわけでもありませんし。叔母さんと甥っ子は結婚できませんし? 選んであげますよ、ええ詩音!」

 

詩音「みんなー、クリスマスケーキ作ってきたわよー!! 苺の生クリームと甘いの苦手な夏城君にはチーズケーキ! ついでにノエルも作ってみたわよ。ロウソク立ててみんなでいただきましょうー♪」

全員『わーい』

 

 ・・・あーあ、これはいつぞやのパターンだね。(拍手参)

 

維斗「(置いていかれる)・・・いいんです。いいんです。ええ、別に僕のクリスマスは詩音のチョコレートケーキだけで形作られてるわけじゃないですし。別に市販のだろうが、一人で作ろうが、・・・ええ、いいんです・・・」

詩音「(小さい箱一つだけ持って戻ってきて維斗の前に吊るす)ふぅん、いらないんだ?」

維斗「・・・(目と手で動く箱を追いかける)」

詩音「何か言うことあるでしょう?」(ふふん)

維斗「(詩音の両肩をつかんで真顔で)詩音のチョコレートケーキが食べたい」

詩音「(ちょっとドキッとしつつも)それだけ?」

維斗「(チョコレートケーキのにおいがする箱と詩音の顔とを見比べながら、詩音の頬にそっと口づける)お誕生日おめでとうございます、詩音」

 

樹「あれ、あの二人って・・・だめだよね?」

 

桔梗「樒ちゃん、いい? 男の人はがしっと胃袋をつかめば、あとは万事オッケーよ。だからりんごの皮くらいもうちょっとうまくむけるようにならないと」(←家庭科の調理実習があったらしい)

樒「うん、がんばる!! (ナイフとりんごで早速練習開始)・・・っつ、いったぁ(そして早速指を切った)」

 

星「やめとけ。お前、不器用なんだから」

樒「で、でも、やっぱりりんごの皮むきって基本だし、わたしだって・・・わたしだってほんとは夏城君においしいケーキの一つや二つ、差し入れしたいもん・・・!!」

星「今はせっかく一緒にいられんだから無理しなくたっていいだろ」

樒「でも・・・っ」

星「バレンタインのチョコは期待してもいいか? ビターで」

樒「・・・うんっ。じゃあ、今から研究しなくっちゃ」

星「いや、だから今日はとりあえず・・・」(樒の首根っこつかんで引き寄せる)

 

葵「夏城、自分が今超激甘になってること気づいてんのかな」

宏希「気づいてないだろ。てか、本人あれで素だ」

葵「素~っ? え、うそ、ほんとは天然?」

宏希「あれを天然というかどうかは俺にはわからないけど、結構ああいう奴だと思うよ。胃袋つかまれなくても、ほれた人間にはとことん弱い」

 

徹「もっりかげ~、義理でいいから俺にも激甘愛のチョコをっっ」

樒「げっ、三井君っ」

星「(樒を背後に隠して)だーめ。義理でも守景の愛がつまったチョコは俺だけのもんなんだよ」

 

樒&徹&葵&宏希「・・・夏城(君)?」

 

葵「あれでも素なのか?」

宏希「・・・まさか・・・違うだろ・・・」

 

星「・・・? 悪い、ちょっと寝不足で・・・俺、何か言ったか?」

徹「(星の額に手を当てて)おっ前、すごい熱あんだけど」

星「熱? そういえば昨日、机でそのまんま寝ちまったんだっけ・・・(ふらふらと徹の肩にもたれる)」

 

 徹、とりあえず抱きとめて、ため息。

 

徹「何でイブに野郎に抱きつかれなきゃならねーんだ」

星「抱きついてねーよ。勘違いすんな」

徹「おお、おお。ちょっとこいつ家に届けてくるからさ。守景、お前も来るか?」

樒「あ、うん、行くっ」

 

 樒、星、徹、ばたばたと夏城の家へ。(注;夏城家に最近父は不在。それを知ってる三井、にししとばかりに樒に看病を押しつけて帰ってくるつもり)←やってることが鉱とさほど変わりない。

 維斗と詩音、はたと我に返る。

 

詩音「さ、さぁ、三人いなくなっちゃったけど、ケーキ食べていってちょうだいね」

光「わーい! まってましたっ! (フォークをケーキにさして)うま~~っ」

桔梗「やっぱり詩音のケーキは一番ね」

維斗「・・・」(無言でひたすら専用チョコレートケーキを食している)

 

樹「あれ、ね、ねぇ、僕のさっきの突っ込みは・・・もしかしてスルー? え? そうなの? いいの? よくないよね? どうなってるの、そこらへ・・・むがっ」

葵「(樹の開いた口に無理やり一口ケーキを詰めて)いいからこれでも食ってろって」

宏希「そうそう。世の中、知らなかったほうがいいことのほうが多いんだよ」

葵「うんうん。あいつら、実は同棲状態だって言うし」

樹「ほんとっ!?」(純粋な少年はいたくびっくりした)

 

維斗「科野さんっ!! いい加減なこと言わないでくださいっ。単に詩音が僕の家に入り浸ってるだけなんですっ」

詩音「叔母さんだからいろいろ面倒見に行ってあげてるだけよ! あたしが行かなきゃこの人、ご飯食べずに一日中本とにらめっこしてんのよっ? 学校だっていつでもサボるネタ探してんだから」

 

 維斗と詩音、睨み合いの末膠着状態に。

 一同、すでに聞いておらず、ケーキに舌鼓に集中。

 

樹「東京って、やっぱ怖いとこなんだなぁ・・・。僕も気をつけよ。って、何の話してたんだっけ、作者さん?」

 詩音の境遇を改善することについてだったんだけど・・・、詩音にとってはおいしそうにチョコレートケーキほおばる維斗の様子が一番のプレゼントなんじゃないの?

 うん、解決。

 

 

 いいのか。この取り留めない流れ・・・きっと眠いからだよね。うん。そうに違いない。寝ます。おやすみなさい。

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ユジラスカの館で「聖封神儀伝」を連載しています。
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