意気揚々と星と結婚式を挙げようと鉱土の国の聖堂に連れて行った聖ですが、樒が到着した時にはおとなしくなっています。
何があったかというと、星が「記憶の扉」の時の聖の使命を思い出させたというあたりと思います。
「記憶の扉」で自らその時の記憶を封じた樒は、聖の記憶も一緒に封じ込めたわけですが、星がそれを思い出させた、と。
その時の樒の記憶まではまだ思い出させるつもりはないようです。
その後、樒が鉱土級の聖堂に到着し、星といちゃいちゃしていた時の聖は、森を散歩するふりをしながら二人を見守っていました。
『龍兄のお嫁さんになりたい』
二人の声が合わせて聞こえてくる。
顔を見合わせて笑い合って、なんて幸せそうなのかしら。
思わず私も自分の傍らを振り返ってみる。
龍兄がいないことくらいわかっていたけど、いたらいいのにって、それだけ。
私が今ここにいるのは、有極神の予言書通りに世界を崩壊させないため。そのために私は意識をつなぎ、守景樒の中で生き続け、ようやく念願だった時を戻すという予言書にはない出来事を歴史に加えられた。
でもまだ終わったわけじゃない。
有極神は生きている。
守景樒の中で。
私は監視しなければならない。私が呼び込んでしまった悪魔に、世界が蹂躙されることのないように。
何より――ねぇ、龍兄、見て。
あの二人、とっても幸せそう。
未来の私と未来の貴方。
私は今は一人ぼっちだけど、未来の私はそうじゃない。
これから大変なことが待ち受けているだろうけど、彼女の隣には彼がいる。
龍兄の未来が並んでいる。
きっと二人なら、乗り越えてくれるよね?
「ねぇ、龍兄。今度こそ、幸せになれるかもしれないよ、私たち」
私的にも意外でした。
闇獄界の中堅か藺が積極的にバルドの人たちを苦しめていたのかと思ったら、集団でその道を選んでいただなんて。
中堅モブを出すのがめんどかったとか、戦闘シーン苦手だからとかいうのはあったにしろ、出さなきゃなぁと思ってるうちにああいうことになろうとは。
でもこれで鉱がメルを積極的に庇えなかった理由にもできそう。
佳「成り行き任せでしたの?愛人契約のつもりでしたの?」
徹「えっとあれは…いやでも、あそこで言うしかないっていうか流れには乗っとけっていうか…」
佳「流れ…やっぱり成り行き…」
徹「で、でも俺様は後悔してないぞ!あのときより前から目はつけてたしな!ぞっこん惚れ込んで浮気ひとつしなかっただろう?」
佳「それはそうですけど…」
徹「ま、昔のバージョンだともっとかっこよく好きだから結婚してくれってシンプルだったんだけどな。弱いとこのある俺様は嫌いかな?」
佳「そ、そんなことございませんわ。わたくし、鉱様に必要とされていることがすごく嬉しかったんですのよ?」
樒の方が朝から始まっていたので、夜中もダンジョン攻略してる徹と集合時間ずれるなぁと思っていたら、徹の朝飯!が出ました(笑)
これで時間都合つきそうね。
徹は過去希に見るほど本篇中でも規則正しい腹時計生活を送ってますね。
正しい姿だと思います。