すみません。思ったより過激になりました。
つい勢いに乗って書いちゃったよ。
これが書きたくて全年齢検索サイトさんから撤退させてもらったんだ。
でも、あの、ちょっと、龍……やりすぎ。
やりすぎってか、途中から本気になってたでしょ?
おまけに恐がらせるつもりだけのはずが目覚めちゃったらどうするつもりだったの?
最後にデレて本音洩らしちゃったし。
意味ないじゃん。
本音洩らしたのは記憶消しちゃえばいいやって思ったから? できるやって思ったから?
最低。
だから聖はいつまでも吹っ切れずにだらだら、だらだらとあんたのことを思う羽目になったのよ。
もうね、いっそヒールやるならとことんまでやればよかったのよ。
情見せて我に返って……ああ、もうっ。
発作がなかなか来ないから焦ったって?
知るか。
とにかくおいしいとこだけやりすぎの上に本音洩らしていい人ぶるなんて最低よ。
理性足りなすぎるのよ。嫌われてもいいって言ってるくせに、全然その覚悟ないでしょ。あったらあんなこと言わないわ。
それも何が一番最悪かって、龍、あんたね、聖にまだ幼いとかなんとか説教しておいて、「身体には十分反応するのにな」って何? さすがにカットしたけどね。心の声だもんね? 聞こえてきたときびっくりしたんだけど。
次の樒編でどんな顔して会うつもりだい?
知らないふり?
そうだよね。見事に記憶消しちゃったもんね。
記憶消してから聖刻城に届ける間に何もしてないでしょうね?
キスマークとか残ってたらどうしてくれよう。
パドゥヌが着替え手伝ってて見つけたりしたらもう……大変だよ? パドゥヌに殺されるよ? むしろ殺されろ。
こんなに龍に苛立ったのは初めてです。
ええ、たぶん。
いろいろ消化不良でほんとご立腹です。
この聖夜這い編、龍から見れば覚醒だったんだよね。
うつらうつらしながら最期の時の夢でも見てたんでしょう。
それで色合いなんて夜でわからないけど顔かたちそっくりな彼女が現れたら、まあ、そりゃ襲いますよね。
でもって覚醒して力確かめるために聖の体を元に戻してみたり、記憶消してみたり、速攻で聖刻城にこっそり送り届けてみたり。
ええ、聖刻城のベッドに寝かせた後そっとふっくらほっぺにチューしてたところなんて私は知りませんよ。
とりあえず龍、ばくはつしろ。
追記
やっぱりやりすぎなんですこし丸めましょう。
…と朝からずっと悩んでたのに、夜中にいざ直そうと読み返したら大したことなく思えてきて修正加えるのやめました。
あれはあれでまとまっちゃってるから、削ったり違う方向に話を振ったらおかしなことになっちゃう。
夜中マジックか。
第三章が終わって、徹編もいよいよ折り返しなんですが、あの……まだ序章部分終わってないんですけど。
いや、せめてね、徹がサヨリの墓で秋霖発見するところまで書きたかったっていうか、星と樒の龍聖ラブラブ話みたいな話まで書いておきたかったっていうか、ていうか、聖我流に夜這いをかけた時の龍の反応まで入れておきたかったっていうか。
なんだよ、第三章消化不良じゃないか。
消化不良どころか、章題の「親と子」も何がなんだかさっぱり全然出てきてないじゃないか。
せめて佳杜菜と藺柳鐶の会話とかまで入れたかったのに……
くぅっ。
いったいどうしてこうなった。
ああ、そうか、予定では真ん中迷走してたからそこをはしおって一気に決着をつける方向でいけばいいんだな。
この調子では三章で終わらないんだけど、タイトルが後三つしか残ってないからとっとと詰め込もう。もう後戻りはできないんだ。やりたいところからやるしかない。
聖編も鉱編も、樒編も徹編も、予定上の終わりを始まりに持ってきてくつける感じの展開になりそうです。
いいんだ、もう。
どうせ初版もタイトルと中身がまったく一致してなかったじゃないか。
とりあえず何か匂わせとけばいいんだよ。
いっそ全く関係ないタイトル付け直そうかとも思ったけど、今で十分関係薄いからもうほっとく。
で、第四章誰から始めればいい?
僕は統仲王じゃありません。
ですが、生まれたときから統仲王の器になるために生まれてきました。
ですから統仲王が眠る間も統仲王としてふるまってきました。
統仲王として発言してきたこと、行ってきたことの責任はすべて僕にあります。
僕はその責任をすべて引き受けるつもりです。
ですから、どうか僕をもう許さないでください。
一体誰への贖罪なのか。
法王の生まれ変わりたち全員に対してなのか。
自分と統仲王のはざまで揺れる維斗自身。
シャルゼスが当たり前のようにサヨリを呼び捨てにしている。
いったいなぜなのか・・・・・・
探ってみたところ、以下の事実が判明しました。
これは鉱もサヨリも知らない話。
シャルゼスはアイラスの幼馴染。
アイラス皇女の遊び相手として羅流伽宰相の次男だったシャルゼスが皇宮に上がっていた。
アイラスがよくなついていた兄貴分。
アイラスの初恋相手でもある。
シャルゼスも憎からず思っていたが、精霊王としての責務があるため、アイラスの想いは見て見ぬふりをしてきた。
アイラスが愛優妃の侍女になって天宮に行った時、一緒に羅流伽を出た。
そのあとは天宮でアイラスがうまくやっているのを見守りながら、やんちゃな鉱の後々の伸びしろを作るために鉱土の国中の街酒場や鉱山など、必要な情報を集め人脈を築いてきた。
鉱土の国が一通り済むと今度は周方や風環の国になるところまで足を延ばし、ネットワークを広げた。
そうこうしているうちに、アイラスが周方王に見初められ(キースに殺されかけたときに、アイラスと結婚して周方の礎を築くよう諭されたから、が真実)、結婚の話が出ているという話を聞き、どうしても最後に一目会っておきたくて(未来のことを聞かせてアイラスを嫁がせるためというのは名目)天宮のアイラスに会いに行く。
愛優妃の薔薇園で月夜に二人久々に逢う。
アイラスは想いを告げ、シャルゼスに一緒になってほしいと懇願するが、シャルゼスは自分が土の精霊王であり、鉱土法王を守らなければならないこと、アイラスが後々周方王との間に設けた娘が鉱の妻となり、神界を支える息子を生むことをアイラスに告げる。
アイラスはそれを聞いて、シャルゼスが自分よりも鉱土法王を選んでいるのだと理解。
嫉妬をねじ伏せ、尋ねる。
「あなたがわたくしの幼馴染に生まれてきたのは偶然ですか? それとも……わたくしに周方王の後妻に入る決意をさせるためですか?」
「どっちだろうな。それはわからない。だが、今俺がここにいるのは他でもない。お前に周方王に嫁ぐ決心をさせるためだ」
アイラスは「残酷な」とは口にしなかった。
ただ唇をかみしめて泣くのをこらえていた。
「お前の息子と娘は守れる限り、俺が守るよ」
「守れる限り……というのは、やはりその子たちも運命に翻弄されるのですね」
「俺たちはすべての礎でしかない。だが、俺たちがいなければ未来は繋がらない。アイラス、未来のことは俺たち二人だけの秘密だ。二人だけで周方王も知らない二人だけの夢を見よう?」
「二人だけの、夢……ずるいですわ。そんな口づけよりも甘美な……」
(シャルゼス、アイラスを抱きしめ、一度だけ口づける)
「お前は一生俺のものだ」
「ずるい方。あなたは鉱様をお選びになるのに、わたくしのことはそうやって言葉で縛りつけておくのですね」
「そうだ。だから……」
「わたくしたちにも未来はありますの? わたくしたちが礎となって築いた先の未来で、またあなたと出会えますか? その時は……」
「その時こそ、一緒になろう」
こうして、アイラスは周方王に嫁ぎ、シャルゼスの予言通り一男一女をもうけ、息子ヴェルドは西方将軍に、娘サヨリは鉱土法王の妻となり、さらに一女一男をもうけた。
孫の顔も見たアイラスは、周方王の後宮深くで眠りにつく。
臨終の際、シャルゼスはいつぞやの若い姿のまま周方王の後宮に入り込み、すっかりおばあちゃんになってしまったアイラスの手を握り、安らかに息を引き取る姿を看取ったという。
同じく高齢になっていた周方王はしかしまだ存命であり、シャルゼスが現れるまではアイラスを見守っていたが、シャルゼスが現れた後はアイラスの室を去り、崩御の知らせが入るまで自室から出なかったとのことである。
周方王がアイラスとシャルゼスの仲を知っていたかどうかは今となっては誰も知らない。
徹は、あとから思い返してみて、サヨリの実母が亡くなったという知らせが入る数日前からシャルゼスの姿が見えなくなり、知らせがあった後、上から下まで真っ黒い衣装でどこか上の空で登庁してきた日があったことを思い出し、そういうことだったのかと納得したという。
ちなみに、誠の中学時代からの彼女の那智がアイラスなのかはまだ不明。